カサンドラ症候群について

カサンドラ症候群について

【カサンドラ症候群とは】

「カサンドラ症候群」って何?って
そもそもわからない方のために、
少し解説をしておきます。
ご存知の方は読み飛ばしていただいて結構です。

「カサンドラ症候群」とは、
パートナーや家族、職場で密に接する人が、
アスペルガーやADHDなどの
発達障害やそのグレーゾーンの人
(ここでは発達障害とします)だった場合に、
その人とのコミニケーションの違和感によるストレスから、
精神的に疲弊して「心や身体に重篤な症状」がでる状態
のことを指します。

「カサンドラ」の名称は、
ギリシャ神話のトロイア王女カッサンドラが、
神に呪(のろ)いをかけられて、
「本当の予言を周りの人々に言っても、
全く信じてもらえなくなった状態」が、
カサンドラ症候群の人が、
「自分のストレス状態を周りの人々に言っても、
全く信じてもらえない状態」に
似ていることからつけられています。

カサンドラ症候群は、
日本の女性の非常に多く発症しているようです。
それは、
「男性の世話は女性が見るもの」とか、
「自己主張をする女性を良しとしない」
などといった、古い日本の「文化的要素」により、
発達障害の夫を持つ女性の逃げ場がなく、
ストレスが増幅されるていると考えられています。

【発達障害とは】

「発達障害」は医学的には脳機能の障害です。
意地悪な性格や、
わざと人を貶めようとする人格障害とは
違います。

発達障害の方は、
円滑に「コミュニケーション」をとったり、
「ミス・抜け漏れ」なく作業をしたりすることに
他の人よりも難しさを感じています。

発達障害の方は、
自助努力が足りないわけではなく、
むしろ「真面目で」「表裏がない」性格です。

しかし、
結果が伴わないため
「努力が足りない」
「怠け癖がある」
などと勘違いされやすいのです。

【カサンドラ症候群の4つのストレス】

そのカサンドラ症候群のストレスは
主に以下の4つに分類されます。

1. 《孤独感》・・「本人からのストレス」
2. 《孤立感》・・「周囲からのストレス」
3. 《社会的なストレス》・・「トラブル対処のプレッシャー」
4. 《ジレンマ的ストレス》・・「療育・世話のプレッシャー」

カサンドラ症候群のストレス  その1《孤独感》


家庭などの閉鎖的な環境で
発達障害の人とコミュニケーションをとる場合、
さまざまな問題が発生する可能性があります。

これらの問題には、
・個人の行動に対する理解や共感の欠如、
・相手との感情的なやり取りの欠如、
・緊張などがあります。

これらの問題は、
・二人が一緒にいても調和の取れたつながりを感じない、
・時間の経過とともに続く孤独感をもたらす
可能性があります。

この種のストレスは、
《孤独感》=「本人からのストレス」として知られています。

 

カサンドラ症候群のストレス その2《孤立感》


発達障害のパートナーが家の外では
その症状がわかりにい場合が多く、
その家族(主に妻)の辛さやストレスを
・「男ってそんなものよ」とか
・「いい人なのに」とか
・「あなたがわがままなのよ」などと
言われたりして、周囲から理解されることがなく
誰にも分かってもらえないというストレスを
抱える可能性があります。

この種のストレスは、
《孤立感》=「周囲からのストレス」として知られています。

 

カサンドラ症候群のストレス  その3《社会的ストレス》


発達障害を持つ人々は、
冠婚葬祭などの決まり事の多い「めったにない大イベント」や
家族間の大事な相談等の時に、
その場に適さない発言や行動をするがよくあります。

その結果、
「場の空気が読めない」発言で
人間関係に重大なひびが入るような
「トラブル」を引き起こしたりすることがあります。

発達障害を持つ人のパートナーは、
これらのトラブルからの影響の後始末にストレスを感じ、
自分の人間関係も壊され心が傷ついていく可能性があります。

この種のストレスは、
《社会的なストレス》=「トラブル対処のプレッシャー」として知られています。

 

カサンドラ症候群のストレス その4《ジレンマ的ストレス》


パートナーが発達障害の診断を受けた場合は、
「過敏症」や「整理整頓が困難」なために
「社会適応が困難」と医師が判断したことになります。

その場合、障害者として公的機関や病院の支援が
必要になることがあります。

しかし、多くの場合、発達障害の本人が
『障害者として公的機関や病院の支援を受け入れる』ことは、
心理的に時間がかかります。

したがって、公的機関や病院から、
発達障害本人の療育や世話などのサポートを
家族がするように要求されることになります。

困っている人を助けてあげたい
優しい性格の人であればあるほど、
「ラポール」が取れない発達障害本人のサポートをすることに
ストレスを抱える可能性があります。

さらに重篤なカサンドラ症状に陥る可能性もあります。

この種のストレスは、
《ジレンマ的ストレス》=「療育・世話のプレッシャー」として知られています。

 

 

カサンドラ症候群に対する世の中のサポートの現状

最近では発達障害の人が
「いかに困っているか」と言うことを
テレビで取り上げられたり
カミングアウトする有名人がいることで
発達障害の認知が広がってきています。

そのことで
「発達障害に対するケアが必要だ」
と言う認知が広がり
発達障害の療育やケアに取り組む
企業や公共施設も増えつつあります。

しかし、その一方で、
発達障害の人と密に接することで
心や体に症状が出るほどストレスを抱えている
「カサンドラ症候群」の(主に女性)に対しては
その存在すらまだあまり認知が広がっていません。

そのような状況なので
カサンドラ症候群の人に対するケアは
行政でも企業においても全く行き届いていない
というのが現状です。

 

【困った現状・その1】 病院や精神科では発達障害本人の問題しか対応してもらえない。

病院では「診断」があって
初めて対処ができるのですが、
旦那さんなど発達障害疑いの本人は
『困り感がない』
ので病院にいかない。

つまり、
発達障害の「本人が困っていること」を
解消することしか病院では扱えないので、
奥さんが困っている事に対しては
何もすることができないのです。

なので病院では、
受診した人(カサンドラさん)の症状の
対症療法をすることになり、
カサンドラさんの鬱症状の投薬や
更年期のせいなどと言われ
ホルモン剤を処方される事になります。

(参考:私(ジュンコ田中)が
処方されたホルモン剤は
乳がんの発症率が5倍になると
注意書きがされていました)

【困った現状・その2】 カサンドラ症候群の専門的相談機関がない。

一般の精神科でのカウンセリングでは、
『カサンドラ症候群』とはどういうものか
『発達障害の言動とはどういったものか』を
カウンセラーに説明する必要がでてきます。

一般の精神科のカウンラーは
発達障害やカサンドラの事例は、
全体の中のごく一部なので
独特でわかりにくいカサンドラ症候群の
根本解決には対応していないのです。

そして解決したいのであれば、
「家族だけではどうしようもないから
発達障害アスペルガー(かもしれない)本人を
連れてきてください」
ということになります。

ここで、
困った現状その1に
戻ってしまいます。

【困った現状・その3】 「あなたが悪い」「あなたがサポートする立場」と責められる。

田舎の精神科の男性医師の中には
『男性はそういうものですよ』
と諭されたりする場合も
いまだにあります。

発達障害支援センターなどに
相談に行った場合は、
逆に
「優しいあなたなら
発達障害の人へのケアができますよね」と
療育の仕方を指導される事も多く、
その通りに頑張り過ぎて
挙句にさらにひどい鬱や体調不良の
カサンドラになる可能性もあります。

※パートナーなどが原因や誘因で
カサンドラ症候群に陥る人の
自身の元々のメンタルの問題が、
増幅される場合があります。

これらの現状から、
発達障害の本人の
メンタルのサポートや療育やケアと同様に
家族の
メンタルのサポートや学びやメンタルのサポートやケアも
とても重要です。

 

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