ジュンコ田中のカサンドラ脱却ストーリー(byさいわいとみよ)
真の輝きを手に入れて生きる 美しい人生を ~カサンドラの経験があなたの本当の魅力を引き出す~
ジュンコ田中のカサンドラ脱却ストーリー 0章
春の始まり、窓から差し込む暖かくて優しい光に包まれながら、今日はジュンコ田中(田中淳子・タナカ ジュンコ)さんをご紹介します。彼女は、発達障害の方とそのパートナー(カサンドラ症候群の方)への心理サポートを行っています。実は、ジュンコさん自身も家族と共に発達障害の影響を受け、重度の心身の症状を経験しました。それでも彼女は、その経験を力に変え、多くの人々への支援を行っています。このインタビューを通じて、ジュンコさんがどのようにして困難を乗り越え、今に至ったのかを掘り下げていきます。
第1章 地獄のような日々
ジュンコさんは自身がカサンドラ症候群に陥っていた時期を「地獄のような日々だった」と振り返ります。夫の発達障害を理解し、それによって自身に現れた精神的、身体的症状を乗り越えることが、彼女の生活の大きな課題でした。夫の発達障害が原因で生じるコミュニケーションの問題や、それによる孤独や罪悪感に苦しんだ日々です。
第2章 長女の発達障害との闘い
長女の発達障害が明らかになり、それに伴ういじめや家族内の誤解に直面しました。ジュンコさん自身も、夫の発達障害によるコミュニケーションの困難を経験し、心の限界を迎えたことで、重度の鬱病と身体の麻痺に陥りました。
第3章 奇跡的な回復
重度の鬱病と身体の麻痺を経験中、ジュンコさんは自己内観とイメージトレーニングを通じて奇跡的な回復を果たしました。特に、彼女がかつて持っていたテニスへの情熱を思い出すことで、失われた身体機能が戻り始めました。この経験から、彼女は心理学の力を深く信じるようになりました。
ジュンコ田中さんのストーリーは、カサンドラ症候群を経験する多くの人々にとって、大きな希望となり得るものです。彼女の経験と知識が、同じ困難に直面する人々にとっての指針となるでしょう。
第4章:乳がん発病、そして東京へ — カサンドラ症候群からの脱却を決意
てんかん性鬱を克服したジュンコさんが新たな挑戦に直面します。ある日、テニスを楽しんでいた彼女は胸部にしこりを感じ、診断結果はステージ3の乳がんでした。一人で病院に行き、告知を受けた彼女は混乱しました。漠然とした不安の中で、彼女は夫に連絡しましたが、夫の反応は「ネットで調べて医者に相談して」というものでした。この経験が彼女にとって、夫との関係を見直すきっかけとなりました。
「旦那さんはアスペルガー、奥さんはカサンドラ」というコミックを読んで、夫がアスペルガーで自身がカサンドラ症候群であることに気づきました。この発見は、ジュンコさんに過去の謎を解き明かす手がかりを与えました。しかし、当時彼女はまだ、具体的な心理学的対処法を知りませんでした。抗がん剤治療の過酷さを乗り越えた彼女は、夫との関係に決断を下し、東京にある娘たちの元へと移住しました。この決断は、彼女が自分自身を助けるための学びと成長の旅を開始するきっかけとなりました。
第5章:カサンドラ脱却のための新たなスタート — 「ラポール・ラボ」の立ち上げ
2016年、ジュンコさんは自身の経験を生かし、「ラポール・ラボ」を立ち上げました。このプラットフォームは、発達障害のパートナーを持つカサンドラの人々をサポートするためのものです。彼女が開催する「カサンドラ脱却茶話会&勉強会」は、多くの人々にとって希望の光となりました。
ジュンコさんが提供する「カサンドラ脱却セミナー」では、発達障害の理解とそれに伴う感情の管理方法を教えます。彼女の教える内容は、日常生活でのコミュニケーション技術だけでなく、心の底からの変化を促すための深い心理学的アプローチに基づいています。特に「ハピリレコース」では、自己受容と変化を促す高度な心理技術を学びます。
彼女の教えは、自己理解を深めることで、カサンドラ症候群の負のスパイラルから抜け出す方法を提供します。それは、自分自身との関係を再構築し、生きがいを見出す過程です。ジュンコさんのメソッドは、多くの参加者が自己肯定感を高め、人生においてより積極的な選択をする力をつけることを目指しています。
これらの章は、ジュンコ田中さんがどのように自己の困難を乗り越え、他者への深い理解と支援を提供しているかを示しています。彼女の物語は、カサンドラ症候群を経験する多くの人々にとって、共感と勇気の源となっています。
第6章:蜘蛛の糸ー地獄から天国へと
ジュンコさんが開始したカサンドラ脱却セミナーとハピリレコースは多くの人々に影響を与えています。彼女のエネルギーと情熱は感染力があり、彼女の話を聞く人々は、彼女が抱える隠れた感情にも気づくかもしれません。かつて恋人であった夫との関係は、成長と変化のプロセスの中で停滞してしまいました。ジュンコさんは彼に対して憧れを抱きつつも、彼との距離を感じていました。その孤独感は彼女が克服しなければならなかった多くの試練の一つです。
この章では、ジュンコさんがカサンドラ症候群の治療と向き合い、彼女自身が経験した「地獄」からの脱出を試みる様子を、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」に喩えています。この物語は、彼女がどれほど深く苦しみから抜け出そうと努力してきたかを象徴しています。また、彼女は他の苦しんでいる人々も救いたいと願っています。
第7章:予防の心理学と世界平和を目指して
ジュンコさんは「予防の心理学」という新しい概念を提唱しています。これは、心の病になる前に心の健康を学ぶというアプローチです。彼女は、この教育が学校教育に取り入れられれば、いじめ、鬱、自殺などの社会問題も減少すると信じています。彼女の最終的な目標は、心理学を通じて世界平和を実現することです。
ジュンコさんのこのビジョンは、彼女が若い頃に戦争体験を持つ父親から聞いた話に触発されたものです。彼女は、平和がいかに貴重であるか、そしてそれを次世代に伝えていくことの重要性を強調しています。
第8章:まとめ
ジュンコさんは、苦しみや悲しみを乗り越えてきた人物として、その経験を通じて得た深い慈愛を他者にも広めたいと願っています。彼女の人生の多くのマジックアワー、すなわち、困難を乗り越えた美しい瞬間は、彼女が他者に伝えたい「心の真の力」を象徴しています。
ジュンコさんの物語は、カサンドラ症候群に苦しむ多くの人々にとって、希望となる可能性があります。彼女の経験から学ぶことで、訪れるかもしれない困難にも立ち向かう力を得ることができます。彼女は、困難を乗り越え、新たな光を見出す旅を続けています。
*¹ 発達障害とは、身体や、学習、言語、行動の何れかにおいて、発達が遅れた状態である。または、何かが極端に秀でていてギフテッドと呼ばれる人もいる。ASD(アスペルガー)ADHD・LD(学習障害)の3種類があり、複数を持っている人もいる。
*² カサンドラ情動剥奪症候群(カサンドラじょうどうはくだつしょうこうぐん」とは、アスペルガー症候群の夫または妻(あるいはパートナー)と情緒的な相互関係が築けないために配偶者やパートナーに生じる、身体的・精神的症状を表す言葉である。
*³ NLPとは、(Neuro Linguistic Programing、神経言語プログラミング)の略称で、アメリカの理系大学生が催眠療法・ゲシュタルト療法・家族療法を研究し開発した、能力開発にもなり心理療法にもなる脳科学。